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  • 採用内定者研修は労働時間になるか?

    2014.04.25

    Ⅰ.今回の課題
     建設業のA社は、今年から採用内定者に対し、内定者研修を開くこととなりました。会社の考え方を理解してもらい実際に現場見学をしてもらうことを目的としており、原則任意での参加とし、交通費のみを実費支給することになりました。しかし、社内から内定者も研修として参加しているのだから賃金を支払う必要があるのではないか。といった質問が寄せられました。A社のような内定者研修は、労働時間とみるべきでしょうか。

    Ⅱ.対応方法
    原則として、入社前は労働の義務が発生しておりませんので、内定者研修の参加を強制することは難しく、参加することの本人の同意が必要となります。
    A社の場合、研修の参加を強制的な参加とはしておらず、任意としており、現場も見学程度で特別に業務を命じているわけでもありませんので、賃金は原則発生しないものと考えられます。ただし、工場の現場研修等の社員と同じような業務(作業)を行わせる場合は、労働と見られ別途賃金が発生するものと考えられます。さらに1日の法定労働時間の規制が適用されますので8時間を超えた場合は割増賃金の対象となりますので注意が必要です。
    また、内定者研修を行ううえで 参加をしなかったことにより差別的な取扱いをしていないか。
    入社後の勤務に支障が生じるような研修ではないか。
    参加しないことによる内定の取消を行っていないか。
    等の内定者の不利益になるような扱いをすることはできませんのでこちらも注意が必要です。

    Ⅱ.対応方法
     これから4月の新入社員の入社に向けて事前に研修を行う予定の企業も多いかと思いますが、会社として研修の運営ルールを明確になされているでしょうか。今回のA社にも言えることですが、事前に研修を行う趣旨・目的、内容を明確にしたうえで、内定者に説明することがトラブル防止の一つの方法かと思います。特に業種によっては、実作業(業務)を行う企業もあるかと思いますので、賃金の扱い、万が一労災が発生した場合の対応等のルールを事前に社内に周知し、対応に備えることが重要と考えます。

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