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  • 休日の出張移動は労働時間となるか?

    2014.04.25

    Ⅰ.今週の課題
     空調設備の製造を行っているS社の営業職は、商品拡販のために全国へ出張する機会が多くあります。今回社員の一人から、「休日に移動した場合は業務のために移動しているのだから、労働時間になるのではないか?」との問い合わせがありました。この場合、会社は労働時間として処理しなければならないのでしょうか。

    Ⅱ.経過報告
     まず、どのような基準で労働時間が決まるのでしょうか。 労働基準法では、『労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいう。』とされています。つまり会社(上司)から具体的に指示・命令され、ある程度行動を拘束されれば労働時間と判断されることとなります。  今回の場合、休日の間に出張先へ移動する場合に労働時間とされるかどうかですが、基本的には労働時間とはみなされません。この場合、移動中に会社から指揮命令を受けて業務を行っていれば労働時間となりますが、単純な移動だけであれば、その移動中の時間は、本を読む、音楽を聴く、お酒を飲む等本人の行動が自由であるため指揮命令下にあるとは見ることができないからです。ただし、先にも記載しましたが、移動時間中に物品を監視する等、行動を制限されるような特別な任務(責務)が与えられている場合は労働時間となりますので注意が必要です。

    Ⅲ.対応方法
     基本的には、休日の出張先への移動時間は、労働時間としては扱われません。ただし、今回のS社の様に営業職の出張が多い場合、宿泊を伴う出張や休日に移動をする出張は、社員が家族と過ごす時間や私生活を犠牲にすることが多くなる可能性もあります。その場合、日当以外で補てんすることも考えられますが、近年の行政は金銭面だけではなく社員の健康面を適切に管理できているかを見る傾向にあります。それは、過労による労災が増加してきているためです。  
    出張は業務のために必要ではありますが、過度の出張は肉体的にも精神的にも負荷をかけてしまう可能性があります。その結果、過労による労災と認定され、会社責任となるリスクも考えられますので、適度な出張の管理をされることをお勧めします。また今後、できるだけ休日(半休)等を与えて社員の健康面に配慮されることも必要かと思慮します。

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