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  • ■最低賃金の適正な計算方法は?

    2011.01.12

    Ⅰ.今回の課題

    運送業を営むX社は、長距離を含む近隣県への配送業務を行っています。賃金の支払方法は月給制として、その中に相当時間(月40時間分)の残業代を含む形をとっていました。ある時、従業員の中から「自分の給与は、最低賃金を割っているのではないか」との訴えがありました。

    Ⅱ.経過報告と対策

    X社の総務担当者は最低賃金額を確認し、支給額から計算すると(給与月額÷月平均の所定労働:170時間+残業分:40時間)問題ないと判断し、そのままにしていました。ところが後日、その従業員から未払賃金の請求があり、その算定方法を確認した所、自分の間違いに気が付きました。

    Ⅲ.最終結果

    結局、その従業員からの請求額が正規の金額と判断されたため、X社は遡って2年分の差額を払うことになってしました。それに伴い芋づる式に他の従業員からも同様の請求があり、その期の売上で赤字となってしまったのです。

    Ⅳ.今回の課題への対策とポイント

    最低賃金を計算する際は、次の金額を除外して算定しなければなりません。

    (1)臨時に支払われる賃金(慶弔手当など)

    (2)1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)

    (3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)

    (4)所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)

    (5)午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)

    (6)精皆勤手当、通勤手当および家族手当今回の事例では定額残業代として、一定額を基準外賃金として払っていましたが、この金額は(3)の「所定労働時間外」についての賃金であるため、除外しなければなりません。つまり月の給与額から、上記の賃金を差し引いた額が、それぞれで定められた最低賃金を割らないように注意が必要です。

    例えば、総支給が18万円で、その内、定額残業代を5万円とした場合、基準額は13万円です。東京都の場合、最低賃金は「821円」なので、月170時間であれば139,570円以上が必要です。

    ちなみにX社のような「40時間」相当とした場合、定額残業代として必要な金額は以下になります。

    【同じく東京都の場合】 821円×1.25[割増賃金分]×40時間=41,050円 よって定額残業40時間分で、所定労働が170時間の場合は、「180,620円」が必要となるのです。またこの最低賃金は毎年見直しが行われています。(基本としては毎年10月頃に改定です。どこかの話ではこの金額を全国平均で「1,000円」以上にすると言っていますが、大丈夫でしょうか?)

    この金額はご承知のように各都道府県および、地域の産業ごとに異なりますのでご注意ください。。

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